緊急事態宣言中でも続く訪日外国人と緩い水際対策

日本ブログ村

2021年2月、日本政府観光局(JNTO)は2021年1月の訪日外国人数を発表した。

前年同月比98.3%減の4万6500人。16カ月連続で前年同月を下回った。

コロナ禍の今、この数字をどのように捉えるべきなのか。

全世界で渡航の制限が続き、1月と言えば日本国内で2回目の緊急事態宣言が11都府県で発出された時である。

そんな中で、5万人弱の外国人が入国していたことは少なからず驚きである。

果たして一体、この状況下でどんな人が如何なる理由で入国をしているのだろうか。

技能実習生が多いベトナム

1月の訪日外国人の国別の内訳を見てみる。

国名2021年1月2020年1月伸び率(%)
韓国316,8122,500−99.2
中国924,79010,200-98.9
台湾461,239600-99.9
香港219,358200-99.9
タイ112,534700-99.4
インドネシア37,540900-97.6
フィリピン53,5881,000-98.1
ベトナム50,42420,000-60.3
インド13,884900-93.5
アメリカ117,3431,200-99.0

上記の表をご覧いただければ分かるが、概ね99%近いダウン率を示している。しかしながら、唯一ベトナムから多くの人が来日していることが分かる。

ベトナムからの訪日が多いの理由に、技能実習生が上げられるようだ。

そもそも入国出来ないのでは!?

そもそも緊急事態宣言の発出に伴い、中国や韓国を含む11カ国・地域からビジネス関係者などの入国を受け入れていた仕組みについても、一時停止したものではなかったのか?

調べてみると、緊急事態宣下の発出直前、日本政府は一転して継続することを決めていたようだ。

これで、緊急事態宣言の期間中も、外国人の新規入国は止めないことになった。

背景には経済を重視する総理の意向があったようだが、与野党からは即時停止を求める声も上がっていたようだ。

二転三転した緩和試作
  • 2020年12月28日、全世界を対象に入国緩和策を停止(11カ国・地域を除く)
  • 2021年1月4日、例外としていた11カ国・地域も停止の検討
  • 2021年1月5日、一転して「変異ウイルスの市中感染が確認された国・地域ごとに停止」に変更

これにより、引き続き来日が可能な訳であるが、各国・地域の状況に合わせた運用で変異ウイルスを防ぐことは本当に可能なのであろうか。

2021年3月時点で、変異ウイルスが全国的に拡大している報道が目立つようになってきている。

水際対策は十分なのか!?

気持ち的には、全ての渡航を制限して欲しいところではあるが、入国が続いている以上は水際対策を徹底してもらいたい。そして、感染率が高いと言われている変異ウイルスの上陸を防いでもらいたいが、対策が不十分ではないのか!?との声も上がり始めている。

現状の水際対策
  • 出国前72時間以内に実施した検査による「陰性」であることの検査証明の提出
  • 入国時の検査
  • 自宅等での14日間の待機

この水際対策で一番の問題は「14日間の待機」です。これでは、「ザル」と言われても仕方ないです。

性善説にたつのも良いですが、入国する外国人の国の文化や考え方を理解した上で対策を実施しなければ、形だけの水際対策になることでしょう。

「待機してください」と野放しされて、本当に14日間の自主隔離して人と接しない人間なんて、きっと居ないでしょう。

このような状況・対策で、夏のオリンピック開催ありきで動いている日本は、果たして大丈夫なのであろうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました