中国とは噛み合わない考え方

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2020年12月2日。日本では相変わらずコロナの不安を煽るニュースばかりが報道されていますが、そんな中で気になるニュースが駆け巡りました。

香港「民主の女神」 周庭さん他が禁錮刑

香港の裁判所は12月2日、「公共の秩序と安全を壊し、市民の生命と安全を脅かした」として、黄之鋒氏に禁錮13か月半、周庭氏に禁錮10か月をそれぞれ言い渡しました。周氏が収監されるのは初めてになります。

周庭氏は、代理人を通じて12月3日に24歳の誕生日を迎えることにも触れながら自身の状況を伝えています。

「外に出られるかはわからないですけど、外で3日の誕生日を祝えることを願っています。寂しい時もありますが、頑張ります」

さらに周庭氏の想いは続きます。

「日本の皆さん、たくさんの人が応援してくれていると聞いて、心が強くなりました。ありがとうございます」

「私は一生懸命この環境に適応しようとしています。食欲はないけど、食べる努力もしています。乗り越えるためにはエネルギーを蓄えないといけないから」

周庭氏は、裁判が終わった時に肩を震わせながら泣いていて、手にしていたタオルで流れ落ちる涙を拭っていたとの報道があります。

自分を信じて、香港の自由を信じて活動してきた結果が、24歳という若さで収監されることになったのは言葉に尽くしがたいです。香港の民主化運動について国際社会へ支援を訴えきたメンバーの禁錮刑という結果で幕が閉じました。

一国二制度の香港

2020年6月、香港国家安全維持法が施行されました。

この法律は、中国政府が香港の統制を強める目的と言われていて、中国共産党への批判や香港の独立を主張することなどを違法とするほか、香港に中国政府の出先機関「国家安全維持公署」を設置することなどが定められています。

そもそも香港は一国二制度のもとにありました。1997年に英国から返還されて以来、「特別行政区」として資本主義、独自の通貨、司法の独立、言論の自由などが認められていました。

そのため、香港は長い間、常に世界から観光客が訪れアジアの金融センターとしても顔もある誰もが認めるエキサイティングな街でした。

しかし、ここ数年は自由を叫ぶ香港市民と中国との間で隙間風が吹き始め、デモ活動も活発に行われていました。

日本に居ると見えない事

中国・上海で過ごしてる間、中国人との会話で香港について語り合うことは有りませんでした。当初は意識的に話題にしていないのかなと考えていました。

ただ、中国で生活していると中国人の世界(香港、台湾)の見方が異なることに気が付きました。それは、彼らにとっては香港も台湾も中国の一部という考え方です。

中国の立場からすれば当然の事かもしれません。ただ、こんな単純な事が日本で生活していた時には想像出来ませんでした。

日本から見れば、中国・香港・台湾というのは1:1:1という対等な立場です。私も、そのように考えていました。しかし、中国から見れば中国・香港・台湾は1:1:1では無く1:0:0なのです。

つまり、中国から見れば香港も台湾も中国なんです。

これでは絶対に噛み合いませんし、いくら日本や欧米で声高に香港の自由や自治について叫んでも通じません。

国が異なれば、制度や文化が異なるのも当然で、今回の件も何が正しいかは育った環境や教育で見方も変わってきます。

今回の禁錮刑について正しいかどうかを記しませんが、青年達の信念に基づいた行動がこの結果に繋がったことは非常に残念であることは間違いありません。

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