車内に溢れている広告は、あんなに必要か?

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溢れる車内広告の種類は?

電車を利用される方が多いと思いますが、中吊り広告って知ってますか?

一定の間を開けて天井からぶら下がっている広告ですね。大体、一つの車両で8箇所位あるんじゃないでしょうか。

大きさはB3ワイドと言われていて、一般的なB3を横に2枚繋げた大きさになります。勿論、B3だけでの掲出も出来ます。

良く見ると電車の中って広告で溢れていて、その他にも

  • まど上(まどの上から天井に向かって電車の壁にある広告)
  • ステッカー(ドアに貼ってある広告)
  • ドア横(ドアの横にある額縁っぽいものに入っている広告)
  • ドア上(その名の通り、ドアの上にある広告)

があります。

鉄道会社によって呼び名は多少異なりますが、概ね同じような広告枠があるかと思います。

このような車内媒体は、路線毎に掲出が出来るので、掲載する商品やサービスに合わせてターゲットやエリアを絞って効率的な訴求が可能です。

また、路線や掲出する場所により料金やインパクトも異なるので、広告主からすると利用しやすい利点もあります。

最近では、1編成ジャックしたり車内の複数箇所で同時に訴求したりと床を使用したりラッピングしたりと、さらに電車の車内広告は進化しています。

本当に効率的、効果的な媒体なのか?

以前は、中吊り広告で新刊雑誌や書籍、発売中の週刊誌の内容、新商品を知ったりしたもんです。

ただ、今はどうでしょうか。車内を観察すると、時間や性別、年代に関係なく、半分以上の方がスマホを見ていますね。あとの方は、書籍、新聞を読んでいる、寝ている感じです。

今、まともに車内広告を見ている方は、なかなか見かけません。普段の生活の中でも、「週刊誌の中吊り見た?」的な会話も無いはずです。(そもそも週刊誌を読まなくなった???)

そのため、路線によりますが思った以上に空きが目立つようになっています。

あとは、費用対効果を求める広告主が多いので、来店率や購買率を図る事が難しい広告に予算を投下しない傾向が強くなっているのも空きが増えている原因かと思います。

全く効果が無いとは思いませんが、生活スタイルが変化して車内での過ごし方も変わった今は、仕方ないことかもしれません。

今後の車内広告はどうする?

ボーッと眺めていた車内広告ですが、制作するには多くの人間が関わっています。ディレクター、DTPオペレーター、撮影会社、イラストレーター、コピーライター、印刷会社、用紙業者、納品業者など、上げればキリがありません。多くの人たちの給料となっていました。

広告がゼロになった訳では無いので仕事は有るとは思いますが、絶対数は減っているはずです。

最近では山手線が大幅リニューアルしましたが、新型車両では中吊りが無くなるなんて発表があって揉めていましたよね。結局は残りましたが、広告効果が望まれているから残されたのか、中吊りという仕事を残したかったのかは微妙ですね。

広告は、限られた範囲で最も効果的に訴求するように考えて制作していますが、広告が増えれば増えるほど見る方からは散漫になり効果が薄れていく一面もあるのかなと思います。

新しいビジネスを創り出す中で、様々な広告が生み出されている訳ですが、あの溢れて車内広告を見ていると本当に効果があるのかと考えさせられます。

仕事を創り出す事も大切ですが、本来の効果的な車内広告にはどのような訴求が望ましいのか改めて考える時期な来ている気がします。

車内広告が無くならないためにも。

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